社会保険・雇用保険の手続きが煩雑でどうにかならないかとお悩みの方も多いのではないでしょうか。
人事労務系の書類はクラウド人事労務管理システムが進化し書類の作成が簡単になってきた今も、申請自体はシステムから印刷し郵送します。
しかも入社退社の手続きは数が多い上に5日以内に行わなければならないものもありスピードも求められます。
各書類に事業所番号なども記入する必要があり、しかも提出先によって事業所番号が全て違うため発行コスト・管理コストが膨大にかかっているのが現状です。
このような労務に関する面倒な手続きをシンプルにしてくれるサービスが2020年4月からスタートします。
その名もGビズID(ジービスアイディー)です。
Contents
GビズID(法人共通認証基盤)とは?
GビズID(法人上通認証基盤)とは法人番号を活用し、1つのID/パスワードで複数の行政サービスにアクセスできる認証システムです。
GビズIDgはgBiz IDと表記されることもあります。読み方はジービズアイディーです。
GビズIDでできること
GビズIDでできることは大きく分けて下記の3つです。
- 24時間365日申請が可能
- 自宅・職場などインターネット環境があれば申請可能
- 移動時間・郵送コスト・交通費などの削減
これまでは職場で紙ベースの対応だった申請が、インターネット環境さえあればどこからでも申請することが可能です。
また、GビズIDを用いた社会保険・雇用保険の電子申請の対象となる届出は下記の通りです。
対象となる届出 | |
社会保険 |
|
雇用保険 |
|
GビズIDはいつから使えるのか
2020年4月(令和2年4月)からGビズIDの運用がスタートします。
すでにGビズIDの取得は可能です。利用を検討されている場合はIDの取得を進めましょう。
どうすればGビズIDを使えるのか
次の章でご説明しますが、GビズIDには3種類あります。それぞれ取得方法が異なるため、詳しくは下記の記事をご覧ください。
※GビズID取得方法記事は近日公開予定です。
GビズIDには3種類ある
GビズIDには「GビズIDエントリー」「GビズIDプライム」『GビズIDメンバー」の3種類があります。
3つのIDの違い
GビズIDの種類の違いは下記の表の通りです。
GビズIDプライムは発行するための審査が必要でログイン方法も二要素認証となっていて、GビズIDエントリーと比べるとセキュリティ面でも安心だといえます。
各行政システムによってどのIDが利用できるか異なります。詳しくはまだ発表されていませんので、わかり次第追記します。
アカウント種別 | 発行方法 | ログイン方法 | スマホまたは携帯電話 |
GビズIDエントリー | 審査なし オンラインで発行 |
ID/PWを使った 単要素認証 |
不要 |
GビズIDプライム | 要審査 | ID/パスワードに加え、 所有物認証による二要素認証 |
必要 |
GビズIDメンバー | (組織の従業員用として) GビズIDプライムが発行 |
ID/パスワードに加え、 所有物認証による二要素認証 |
必要 |
(参照:gBizID)
導入の手順は?
GビズIDエントリーはオンラインで発行が可能、GビズIDプライムは申請書を作成し郵送が必要、GビズIDメンバーは審査不要ですが先にGビズIDプライムの作成が必要です。
※導入についての詳しい手順は別の記事を作成中です。もうしばらくお待ちください。
GビズIDの費用・有効期限・アカウント・利用方法などについて
GビズIDについて気になるポイントをまとめました。
費用について
GビズIDの利用に料金は発生しません。ただし将来に渡って無料と約束するものではないと記載されています。
アカウントの有効期限について
現在、アカウントに明確な有効期限は設定されていません。
しかし今後は有効期限が設定される予定です。
GビズIDプライムのアカウント作成にかかる時間について
提出された書類に不備がなければ、書類到着後2週間以内にアカウントが作成されます。
2019年11月中旬の状況ではアカウント作成センターが大変混み合っていて作業が遅れているとのことです。
2020年4月に近づくにつれてさらに混雑することが予想されます。導入を決定している場合は早めに申請されることをおすすめします。
対応ブラウザ
GビズIDは下記のブラウザに対応しています。
- Microsoft Edge
- Google Chrome
- Microsoft Internet Explorer 11
- Safari
対応デバイス
パソコン・スマートフォンでの利用が可能です。
利用方法
GビズIDは各行政サービスにおいて共通的に利用できるアカウントを発行し、認証を行うサービスです。
実際の行政手続を行う場合には、それぞれの行政サービスが提供するページからログインを行ってください。
また、その際に使えるGビズIDの種類は行政ごとに異なりますので注意が必要です。
(全てgBizID公式サイトを参照)
まとめ
今まで紙ベースで申請する数も多かった人事労務に関する書類がGビズIDによって簡素化され、よりバックオフィスの効率化が進むでしょう。
各行政システムの情報がまだオープンになっていないため不明な点も残りますが、GビズIDは作っておいて損はありません。