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【2020年版】IT導入補助金は30万円〜450万円!変更点・加点ポイントなどを解説

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2020年度補正予算案の概要が経済産業省より公表されました。

令和元年度補正予算案の概要(PR資料)

2017年度からスタートしたIT導入補助金は2020年度で4回目を迎えます。

IT導入補助金は企業にITツールを導入することで生産性をアップさせることが主な目的。申請者の動向を見ながら、これまでも予算や補助額など様々な変更がありました。

2020年度はどのような申請基準となっているのでしょうか。この記事で詳しく解説します。

 

IT導入補助金とは

IT導入補助金は中小企業生産性革命推進事業のひとつ。サービス等生産性向上IT導入支援事業です。

企業の課題やニーズにあったITツールを導入することで、業務の効率化や生産性の向上を狙いとしています。

バックオフィス業務の効率化や新たな 顧客獲得などのためのITツール導入が対象となり、導入にかかった費用の50%以内を補助金として支給してくれるものです。

詳しくはこちらの記事をご覧ください※近日記事公開予定※

2020年IT導入補助金の補助対象経費

業務フローのシステムによる自動化やRPA導入、システム導入コンサルティング費用が補助対象です。

この経理パレットを運営している株式会社M&TコンサルティングではバックオフィスのITツール導入や効率化のコンサルティングサービスを提供しています。

こちらのコンサルティング費用もIT導入補助金の対象となりますので、経理をはじめとするバックオフィスの効率化にIT導入補助金を使いたいとお考えの場合は、ぜひスマート経理までお問い合わせください。

 

2020年IT導入補助金は使い勝手が向上!変更点4つ

2020年度のIT導入補助金は補助率や上限に変更はなく、補助額の加減やスケジュール・申請ポイントなどに少し変更があります。

公式に「使い勝手が向上」と記載されているとおり、申請者からみると申請しやすくなりました。

それぞれのポイントについてここから詳しく解説します。

補助額が30万円〜に変更

2020年度のIT導入補助金は下限額が30万円に変更となりました。上限額は450万円でこちらは前回から変更はありません。なお、補助率も1/2なので前回と同じです。

下限額が30万円ということは60万円〜のITツール導入やそれに伴うコンサルティング費用を支払った場合に補助金申請をすることができます。

通年公募に変更

通年で公募し、複数の締め切りを設けて審査・採択を行うことで、予見可能性を高め、十 分な準備の上、都合のよいタイミングで申請・事業実施することが可能になります。引用:令和元年度補正予算案の概要 (PR資料)

経済産業省から発表されている令和元年度補正予算案の概要資料によると、これまでは1次募集、2次募集など公募期間が限られていたのに対し、2020年度からは通年でIT導入補助金の公募が行われる可能性があります。

今までは1次募集のあと、2次募集が行われるか否かが不明でした。

しかしこれからは通年公募の可能性があるため、ある程度補助金申請のスケジュールを立てておくことができます。

補助金申請システムJグランツ

2020年から補助金申請システム『Jグランツ」が稼働します。

これまでの補助金申請は、紙での手続がメインで大量の紙での申請や郵送等の手続が煩雑でした。これらをワンストップでオンライン上で申請できるようにできる仕組みがJグランツです。

Jグランツで申請できる補助金はまだ27補助金ではありますが、「経済産業省におけるJグランツの利用対象補助金」にサービス等生産性向上IT導入支援事業も含まれています。

 

また、Jグランツ利用にはGビズIDへの登録が必要です。

GビズIDの取得には2~3週間程度の審査期間が必要ですので、補助金申請を予定している場合には公募開始前から準備を進めておきましょう。GビズIDについては下記の記事をご覧ください。

GビズID導入の手順を詳しく解説!エントリー・プライム・メンバーのアカウント作成方法

社会保険や雇用保険などの面倒な行政手続きの手間削減が期待できるGビズID。 このGビズIDを利用するには事前にアカウント作成などの準備が必要です。 アカウント申請に2週間程度時間がかかるものもあるため ...

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初めて申請する企業が通りやすくなった

過去3年以内に同じ補助金を受給している事業者には、審査にて減点措置を講じることで、 初めて補助金申請される方でも採択されやすくなります。引用:令和元年度補正予算案の概要 (PR資料)

上記のように過去3年以内にIT導入補助金を受給している事業者は減点となるため、3年以内にIT導入補助金を利用したことがない事業者は採択されやすくなるようです。

ちなみに「同じ補助金」を受給している事業者が減点とのことですので、例えばものづくり補助金を受給している場合などは減点対象とはなりません。

賃上げがプラスポイントに

※事業計画期間において、「給与支給総額が年率平均1.5%以上向上」、「事業場内最低賃金が地域別最低賃金+ 30円以上」を満たすこと等を申請要件とします。(持続化補助金及びIT導入補助金の一部事業者は加点要件)

※要件が未達の事業者に対して、天災など事業者の責めに負わない理由がある場合や、付加価値額が向上せず賃上げ が困難な場合を除き、補助金額の一部返還を求めます。

引用:令和元年度補正予算案の概要 (PR資料)

補正予算案を確認すると以下の要件が加点要素となります。

  • 給与支給総額が年率平均1.5%以上向上
  • 事業場内最低賃金が地域別最低賃金+ 30円以上

 

また、要件が未達の事業者に対しては天災などの特別な事情がない限り補助金額の一部返還を求めますと記載があります。はっきりと明記されていることから、達成されなければ補助金額の一部返還が必須だと考えておいてよいでしょう。

 

まとめ

現時点(2020年1月末)ではまだ2020年度のIT導入補助金のITツール要件などについては公式に発表はありません。

しかしIT導入補助の事業が「中小企業が行う、バックオフィス業務の効率化や、新たな顧客獲得等の付加価値向上 に資するITツールの導入を支援」と明記されています。

このことからこれまでIT導入補助金のITツール要件を満たしていたクラウド会計ソフトやSFA・CRMなどバックオフィスの効率化に関するシステムの導入を検討されている方は、前向きにIT導入補助金の申請を検討してもよいのではないでしょうか。

正式な発表があるまでに計画を立てておき、発表後にすぐスタートがきれるようにしておきましょう。

 

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