シェアードサービスとは経営学用語の一つで、存在している複数の企業が、人事や経理や情報などといったサービスの間接部門を共有することである。〜Wikipediaより〜
ヒトコトで言うとシェアードサービスは、業務効率化するためグループ企業内の間接部門を一つにまとめる経営用語です。
シェアードサービスのメリットは?
総務・人事・経理などの間接部門はどこの会社にも必要な組織です。
大企業でもグループ会社内それぞれにあるのが今までの常識でした。
ですが、これらの部門を一つに集約させ、効率化を図るのです。
大手企業では、最近導入する会社が多くなり、一定以上の成果が出ているので注目されつつあります。
その目的はやはり、業務効率化です。
例えば、経理部門では売上の締め日や決算前に業務が集中します。
だけど毎月の締め日に合わせてスポットで人を雇うと、コストが上がってしまい現実的ではありません。
そこでシェアードサービスを利用して経理の締め日をA社は月末締め、
B社は20日締めとずらす事により、人材の雇用をせずにグループ内のリソースを上手く活用する事が可能となります。
それに伴い、コスト削減も可能になるのです。
スペシャリストとしての集団ともなると、その道のプロが多数いるため若手社員の育成にも繋がります。
個人が持っているスキルや部門毎や組織に差が生じてしまいがちですが、専門的スキルを持った集団のため一定のクオリティーが担保されやすくなります。
しかも、各社でバラバラに行われていた経営管理が一括管理される事でグループ経営が強化されます。
特に会計や情報システム部門などは専門的スキルが必要となりますが、シェアードサービスを構築するとリソースも平準化されます。
一括集約されることから企業の統治(コーポレートガバナンス)がしやすくなるのです。
だけどデメリットも。
経理で言うところの経費関係では、運用方法は会社ごとに独自のやり方があるのがほとんどです。
その統合に向けて、システムや管理方法など独自で使っていたモノを統一する。
確かに理想ではありますが、その際の調整や労力は膨大になります。
また、システムを使う場合には、その開発費もかかります。
機械的なものも、人的なものも含め、システムや運用方法の統合の統率力は必要です。
何かの問題が起こった場合の問い合わせ先が社内に不在であると、回答までに時間が掛かったり、窓口がどこかがわからなくなったりするかもしれません。
シェアードサービスを開始して、子会社などに一部門を集約してしまうと、専門知識を持った社員が親会社にいなくなります。
社内に専門家が在籍しないことになります。
たくさんの子会社を持っている企業の場合、統合時、システム構築に時間やコストはかかります。
まとめると・・・。
情報通信技術とインターネットの発展と共に、ネットワークも普及して企業はグローバル化へと進化を遂げてきました。
家にいながらにして仕事をする、という在宅ワークもルールさえ整えれば後一歩でできる!というところまで来ていたところで、
新型ウィルスがその後押しをしました。
今では、テレワークという言葉が当たり前になりました。
スタッフを各地域に配置しながらにして業務をする、ということを当然のようにチャレンジを強いられた企業にとって、今こそシェアードサービスの導入を考えるチャンスなのかもしれません。
グループ企業内に分散するスタッフ業務を集約するシェアードサービスは,間接費の削減や,業務標準化による業務品質の向上の助けになります。