あなたは経理担当者でしょうか?
バックオフィスでも代表格の経理担当者たち。
この人たちの人事評価はどうなっているのか?
不思議に思ったことはありませんか?
「業務の難易度」?
「抱えている仕事の多さ」?
Contents
経理は会社の売上を上げることはできないバックオフィサー。
経理は言わずと知れた、バックオフィス部門です。
いわゆる総務・人事・経理といった間接部門の人事評価は営業部門に比べて難しい。
こんな話が経営者からはよく聞かれることだったりもします。
確かにそうです。
営業部門は売上というわかりやすい数字での尺度があるのですが、間接部門にはそうした尺度がないから、ですね。
ですが、
・間接部門の評価は難しい
・評価基準となる尺度がない
こうしたことを言ってしまうと、評価自体が印象や主観的な評価になってしまいます。
これは明らかに「言い訳」と言っても過言ではありません。
その結果「上司に気に入られるか。嫌われるか」が評価の根拠となり、仕事はデキなくても上司に好かれる社員の給与が高く、少々、生意気かもしれないけれど仕事がデキる社員の給与が低い、そんなことが真面目に起きてしまいます。
これは組織の視点から見ると恐ろしいくらいに危険です。
なぜなら「(評価者である)上司へのこびへつらいやゴマすりは上手だけど仕事がデキない社員」を大量生産し、「本質的な意味で仕事がデキる社員」を排除してしまうことになりますから。
経理マンの評価の実際。
経理は業務の性質上、数値化した行動目標は設定しにくいかもしれません。
「全社売上」や「業務改善提案件数」を数値目標に掲げることもオススメです。
営業は完全に数字を追いかける部門なので、業務そのものがわかりやすいからです。
だけど、ここでも落とし穴があります。
数字だけを追いかけても評価者が「現場を知らない」「基準が不透明」「私情が入る」というのは評価スキル以前の問題があったり、評価結果と給与が連動していないので「なんのための評価なのか、わからない」という声もあったりも・・・。
だけど、時間をかけて過去の推移や1人あたりの平均データを採取していけば、
最終的には、
- 年間●●万円の経費削減
- ミス発生率●%
- 月次決算資料作成日数前年比●日短縮
といったように、数値目標を設定するのは可能です。
間接部門の仕事も最終的には売上貢献しており、その生産性向上は会社の成長にとって重要なテーマのひとつ。
このように、数値化した行動目標は設定すべきです。
また、そうすることによって間接部門のミッションが明確になり、ともすれば惰性的な作業になりかねない間接部門の仕事のひとつひとつに目的の意識づけをすることができます。
その際、必ず組織との関連付けを意識した目標を設定することがポイントです。
普段から部下のことを上司はきちんと見ているのか、それが試される場
「人事評価って”愛”なんだ」ということを言う経営者にお会いしたことがあります。
「人事評価は“愛”と同じ。上司と部下がじっくり話し合い、自分の伸びしろ、つまり成長の可能性を自己発見できる機会であってほしい。その姿は、時には厳しいことを言い合いながらもおたがいを高め合っていく、すばらしい恋愛のカタチと同じ。でも、いつもは知らん顔で、その時だけ“愛だよね”と言っても通じるはずはない。ふだんから部下のことを上司はきちんと見ているのか、それが試される場でもあるんです」。
確かに・・・。
恋愛でも遠距離でも心が通じあいますし、近距離だけどほったらかし、愛が憎しみに変わるやもしれません。
それは仕事でも同じことが言えるのかもしれませんね。
経営者はより多くの給与を手にして、業績を上げてポストを駆け上がり、社員全員に成長してほしいと願っています。
社員それぞれの自己実現をしてほしいと思わない経営者はいません。
人事評価は、そうした経営者の“愛”がどこまでなのかを計れる尺度、なのかもしれません。
あなたは会社で愛を感じていますか?
経理マンの評価が上がるポイントはどこにある?
経理マンの評価が上がるポイントがは以下の通りです。
- 専門性(知識)がある
- 課題提案力がある
- 積極性がある
- 部署長や経営陣とのコミュニケーション力が高い
- 他部署担当者とのコミュニケーション力が高い
- チームへの献身性が高い
難易度の低い業務をやっていたとしても、上記のポイントのいくつかを満たしていれば、上司からの印象はだいぶ良い、という実態もあります。
特に、短中期的には
社内における人事評価が高くなったとしても、待遇には大した差がつきません。
例えば・・・
- 部内で最も評価の高いAさん(38歳。残業時間ゼロ)
- 評価の低いBさん(38歳。残業月20時間)
この二人の給与の差はほとんどありません。
もしかたら、残業時間が多い分だけ、Bさんの方が給与は多くなるかもしれません。
なぜなら、日本企業の給与は「年齢」と「労働時間」でほとんど決まるからです。
査定に差が出るとすれば、賞与の部分になりますが、
こちらはあるかないかは、会社の業績に掛かっているため、確実にもらえるものとは限りません。
年収を上げたければ、年収水準の高い企業へ転職するべし。
結論から言ってしまうと・・・。
十分な実務経験・高評価を引っさげて、より給与水準の高い企業にうつれば良いのです。
給与水準の高い企業に転職できれば、転職前の企業の同僚・上司の給与を簡単に上回ることができます。
実際、一部上場企業では、
年収のレベルが他の同じ業界カテゴリーの上場企業と同じでなければならない、という暗黙のルールがあります。
上場企業の年収は、日本の企業の年収のベンチマークになることが多いからです。
金銭的に報われたいのなら、同じ会社で頑張り続けるというのは経済合理性を欠く行為です。
こんなに頑張っているのに割に合わない!と思っている人は、試しに自分の市場価値を測ってみてはいかがでしょうか。
転職市場を生業としている、エージェントに登録してみるもの良いかもしれませんね。
まとめ
- 経理は自分でお金を生み出すことができないバックオフィサー。
- その給与は「年齢」と「労働時間」でほとんど決まる。
- 決して「業務の難易度」「会社での評価」で決まるわけではない。
- バックオフィサーで難しい人事評価も時間をかければきちんと数値化できる。
- 人事評価は会社経営者からの”愛”なんだ。
- 金銭的に報われたいのであれば給与水準の高い企業へ転職すべき。