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女性の起業を応援してくれる制度を知ろう!

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コロナ禍の中で、副業も含め、起業する人が多くなりました。
それほどまでに、自分の身は自分で守らないといけない世の中になってきた、ということでしょうか。
女性も男性と同様にビジネスで活躍できるようになってきたとはいえ、男性に比べるとまだまだ制約が多いです。
それは起業というステージでも同じ。
制約が多くても、支援制度を上手に活用すれば、事業を軌道に乗せることができます。

女性起業家は「低所得・小規模・ノウハウ不足」

2012年に中小企業庁が公表した中小企業白書では、女性起業家の特徴として次の3点が挙げられています。

  • 女性起業家の7割が所得100万円未満
  • 女性起業家の9割が一人で仕事をしている(従業員がいない)
  • ビジネスに対する知識や経験が浅い

「未来を切り拓く女性企業家懇談会」で
令和2年3月までに、東京、広島、高松で全3回開催し、起業のきっかけ、起業時や事業を拡大・成長させていく中での課題、女性起業家に対する効果的な情報発信の在り方などで話されてその結果は以下の通り。

起業のきっかけ・特徴

子育てしながら仕事をしていく上で、プライベートをサポートしてくれるサービスがあればと思ったことがきっかけ。
出産後、ストレスで体調を崩した経験を踏まえ、子育て中に気分転換できる時間を提供したいと思った。
得意な焼き菓子を友達等に試食してもらっていたところ、好評だったことが始まり。
ワーク・ライフ・バランスをとって、規模が小さくても生活の不便等ちょっとしたことに気づいて、事業に結びつけている人が多い。

事業を拡大・成長させていく中での課題

契約など専門家に相談したいと思うが、適切な人か否か見極め方が難しい。
支援・助言にとどまらず、中に入って一緒に手伝ってくれる人がほしい。
投資する側、例えば金融機関の職員、ビジコン審査委員、メンター等も男性が圧倒的に多い。女性が増えると、女性目線での支援・取組が進むのではないか。

女性起業家に対する効果的な情報提供の在り方

情報が溢れている中で、いい情報・正しい情報を見極めるのが難しい。
ショッピングセンター等、身近な場所で相談ができるといい。
子育てとの両立の工夫などを発信してきたことで、自分もやってみたいという人が出てきた。ロールモデルをどんどん見せていくことが重要。

 

女性は男性に比べ、仕事に充てる時間に制約がかかりがちです。
男性は生活時間の多くを仕事に充てやすい環境にある一方、女性は子どもの送迎や親の介護で仕事の時間を短縮せざるを得ないこともあります。
結果、女性が起業した場合、「低所得・小規模・ノウハウ不足」にならざるを得ないのです。

女性起業家が成功するには支援が必要

最近は、国や地方自治体が起業支援に積極的であるため、公的な起業支援を活用しながら事業の安定化や拡大に必要な要素を補えるようになりました。
女性ならではの支援制度もあります。

お金

事業を軌道に乗せるならお金の支援制度の活用は欠かせません。起業時の資金援助として活用したいのが「補助金・助成金」と「融資」です。

補助金・助成金

補助金や助成金は、主に国や地方自治体などの公共機関が、地方活性化などを目的として事業者に投資して資金繰りを支援する制度です。出資のようなもので、事業者に返済義務はありません。

ただし、国や地方自治体が提示する要件を満たす必要があり、申請時に審査が行われますが、一般的には補助金のほうが助成金よりも厳しいといわれています。また、採択された後も、適正にお金を事業に充てているかどうかのチェックが入ります。

中小企業基盤整備機構の「地域中小企業応援ファンド」や厚生労働省の「雇用関係助成金」など性別を問わず活用できる制度のほかにも、東京都の「若手・女性リーダー応援プログラム助成制度」など女性起業家に特化した支援制度もあるので、自治体に問い合わせるなどして積極的に調べてみましょう。

融資

融資は金融機関や公的機関から、事業者へ〝お金を貸す〟支援制度です。こちらは借金であり、事業者は利息をつけて返済しなくてはなりません。また、無条件で融資を受けられるわけではなく、審査があります。事業に関連する財務諸表や事業計画書などだけでなく、起業家本人の信用情報、つまり日常生活での支払状況なども審査の対象となります。

女性起業家向けの融資制度として日本政策金融公庫の「女性、若者/シニア起業家支援資金」があります。開業7年以内の女性起業家ならば年齢に関係なく事業資金の融資が受けられます。

知識・ノウハウ

起業時に不足しがちな知識やノウハウを補うための支援制度もあります。最近は産業競争力強化法に基づき、全国の市区町村窓口でも、創業支援事業の一つとして「創業塾」を行うようになりました。

つながり・仲間

起業には、お金やノウハウのほかに「人脈」も不可欠です。起業そのものは孤独ですが、仲間と励まし合い、助け合うことで徐々に事業が伸びていきやすくなります。しかし、ビジネス社会に慣れている男性と異なり、女性一人で人脈を培うのは困難です。そこで、人脈形成に関する支援制度も行われています。

まとめ

女性起業家が知っておきたい支援制度!
その理由と上手な活用方法を知ってください。

1・お金 (補助金・助成金・融資)
2・知識・ノウハウ (「創業塾」など)
3・つながり・仲間 (人脈)

この3つは支援してくれる制度もたくさんあるので、ぜひ活用して欲しいところです。

 

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