過重労働の抑制。
働き方改革。
規定が緩和され、実質解禁されたことにより、「副業」はサラリーマンたちの注目を集めています。
柔軟な働き方を実現するため、政府が企業に対してさまざまな方針を掲げています。
ですが、まだ副業については、賛否両論が色濃く残っています。
クローズアップされる「副業」。
それは一体どうしてでしょうか?
ここでは、副業をするならば、必須知識。
会社にバレてしまう、その仕組みを一緒に確認しましょう。
Contents
副業が起きる大きな要因。
現在、サラリーマンの給与は減る傾向です。
そもそも副業が大きな話題になる理由の大きな理由の一つとして、サラリーマンの給与の低下が挙げられます。
頑張って真面目に働いていても、給与が上がらないばかりか、下がる一方、という方も少なくないかと思います。
たとえ給与の額面が横ばいだったとしても、
上がるばかりの消費税、年々健康保険の自己負担金も上がっていますし、目に見えない税金負担が増えているのは事実です。
実質手取り収入が下がり、自由に使える金額は下がっているのは誰の目から見ても明らかです。
そのため、生活が苦しいから副業を考える人も後を立ちません。
もともと稼ぐことが大好きな商売っ気たっぷりな方や、どうしてもお金が必要な事情がある方はすでに副業は当たり前のようにしているかもしれません。
厚生労働省「所得の分布状況」
上記グラフでは、平均所得以下の人が61.5%、平均所得以上の人が38.5%となっていますので、
「平均より稼いでいる人よりも、稼いでいない人の方が約1.6倍多く存在する」ということです。
「平均」と聞くと富士山のような山の形のグラフをイメージして、その一番高いところが平均だと思いがちですが、「日本人サラリーマンの年収」の分布は実際には上記のように一方に偏っています。
長期的には減少傾向です。
モノの値段である消費者物価指数は大きな変化なく来ていますから、給与の下げとともに実質的な所得も下がります。
もっと稼いでやろうという商売っ気のあるかたは副業に手を出すのもうなずけます。
そもそも副業が会社で嫌がられるのはなぜか?
副業が禁止されていない会社もあります。
ですが、多くの会社では就業規則に「副業を行う場合は会社の許可を必要とする」ような文言があるのが普通です。
法律的に副業を禁止することはできませんので、副業する場合は会社に対してオープンにしてもらい、管理する方針が世の中の主流です。
裁判例では「従業員が就業時間以外の時間をどのように過ごすかは従業員の自由に委ねられているのが原則であり、就業規則で兼業を全面的に禁止することは不合理である」としていますので、会社の就労規則での副業の禁止は法律的上は意味を持ちません。
ですが、一部の経営者を除いて通常は会社の立場としては副業には消極的な印象を持っています。
その理由としては・・・。
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実質の仕事時間が増えるので、健康上でのリスクが増大する。
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自社業務への集中力が低下する。
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営業秘密が漏えいするリスクがある。
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残業対応ができないこともあるため、責任ある仕事を任すことができなくなる。
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仕事を辞める可能性あり。
など・・・なんにつけ、片手間感覚で会社の仕事をやってほしくない。というところが本音なのだろうと思います。
「本業に影響させない」とか、
「他の従業員に言いふらさない」とか。
会社は副業を許可する場合は、守るべき約束事を定めます。
就業規則違反などの注意は受けるかもしれませんが、法律的にはOKなので、副業がばれたからといって解雇されたりは通常できません。
基本的には不具合がなければ許可されるはずです。
会社はここを見て副業しているか判断している。
会社側で副業しているかどうかは普通はわかりません。
同僚に話してしまってバレるケースはあります。
ただし、稼いでいる額によっては会社側で気が付くことがあります。
それは6月にある各市町村から会社に送られてくる住民税の納税通知書です。
普通企業では、特別徴収と言って、給与天引きで住民税を会社が預り金としてお金を預かって変わりに納付しているケースがほとんどですので、各市町村から送られてきた書類に記載されている標準納税額を元に住民税の支払いデータ等作成しているときに「あれ?高いな」と気づきます。
稼いでいる額によって納税額が異なりますので、当然です。
ただ、このデータを突き合わせは通常はやりません。
副業がないか見ている会社はよっぽど暇なのかもしれません。
バレたら運が悪かったか、人事が暇だったか、経営者が副業に神経を尖らせてチェックしているか、です。
ですが、会社側が副業が疑わしいかが、わかる情報を持っているのは知っておいてください。
マイナンバーが本格化すると副業はバレる!
会社は支払い先のマイナンバーを管理することが求められています。
マイナンバーが本格化することで、誰にいくらお金が行ったか、それは何のお金かわかるようになっています。
この影響は、副業を会社へ届け出てなかったり、許可を貰っていないで黙っていて、税務申告していない方が受けることになるはずです。
副業の種類別でみる安全度を見てみましょう。
ちょっとした外注を受けるなどの小遣い稼ぎ
現在は源泉徴収されているので、リスクは低いでしすが、多額になると注意が必要です。
通常のアルバイトやパート
給与所得として市町村に筒抜けのため、マイナンバー等関係なくバレるリスクはあります。
水商売などの夜のお仕事
マイナンバーで確定申告していない人が容易に捕捉できるため、今後は会社に副業がばれやすい職業になるはずです。
ただし、どんな仕事をしているかの職業の種類はわからないはずです。
アフィリエイト
源泉徴収されているので荒稼ぎしていなければ副業が問題になることはないでしょうが、額が多額である場合には注意です。
マイナンバーで出稿側からの支払が捕捉されるので、今後ごまかしは効かなくなります。
株やFXなどの投資
投資は副業ではないですが、源泉徴収ではなく確定申告した場合には会社にバレる可能性があります。
以上、いかがでしたでしょうか。
法律的には違法ではない「副業」。
ただし、副業でそれなりの額を稼ぐようになったら、注意が必要なのは言うまでもありません。
副業収入は確定申告をしてきちんと納税して後ろめたさを持たないようにしたいですね。
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