『ふるさと納税』とは、
あなたが応援したい!という地域自治体(都道府県・市町村)へ寄付ができる仕組みです。
お礼の品として、自治体から地域の特産品や宿泊券などがもらえるので、各種メディアでも取り上げられて名前だけは知っている人も多いのではないでしょうか?
ここでは、ふるさと納税 とは何か?
改めて、その制度を一緒に確認してみます。
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寄付金控除が受けられます。
納税という名前がついてるので税金と思われがちですが、「ふるさと納税」は寄付金です。
寄付金控除というシステムのおかげで、手続きをすると、税金の還付・控除が受けられるため、住民税などが減額されます。
その結果、寄付した自治体へ実質納税したことと同じになります。
「ふるさと納税」は一年中受け付けており、自分が住んでいなくてもどこの自治体へも寄付ができ、回数も制限はありません。
控除の上限額は所得、扶養などの控除で決まりますが、基本的に所得の高い人ほど、控除額が多くなります。
控除上限額の範囲内で寄付すると、2000円超える部分が控除または還付されるので、実質自己負担額は2000円です。
必ず確定申告をする個人事業主にはうってつけの仕組みなのです。
いいえ!給与所得者でも「ふるさと納税」の寄付金控除を受けることができます!
ワンストップ特例制度
確定申告を行わなくても、「ふるさと納税」の寄付金控除を受けられる仕組みです。
ふるさと納税先の自治体が、1年間で5自治体までであれば、この制度を活用できます。
※6回以上ふるさと納税を行っても、5自治体以内であればワンストップ特例制度をすることができます。
会社に勤めている一般的な方であれば、問題なく利用可能です。
住宅ローン控除と併用できる!
ふるさと納税と住宅ローンはそれぞれ別に住民税から控除されるため、併用しても問題ありません。
住宅ローン減税の利用1年目は確定申告が必要なためワンストップ特例制度は申請できませんが、2年目以降であれば利用できます。
ただし、例えば
「2,000万円を超える給与を受け取っている方」
「2カ所以上の事業所から給与を受け取っている方」
「20万円を超える副収入がある方」など。
年金受給中でも、受給額によっては利用可能です。
確定申告が必要になる400万円がボーダーラインです。
要するに「確定申告が必要な方」は、ワンストップ特例制度は利用できません。
民間会社からの個人年金を受給されている方も、住民税を申告する必要があるので、原則ワンストップ制度は利用できません。
ふるさと納税ワンストップ特例制度の申請条件
1. 寄付を行った年の所得について確定申告をする必要が無い人
2. 1年間のふるさと納税納付先自治体が5つまでの人
(※上記の2つの条件を満たすことが必要です)
注1・2019年1月10日現在の制度で、今後の制度改正等により変更になることがあります
注2・募金団体(日本赤十字社や中央共同募金会など)を通じた義援金については利用できません
控除の対象
確定申告とワンストップ特例制度は、控除の対象が違います。
確定申告では所得税と住民税がそれぞれ控除対象になりますが、ワンストップ特例制度で控除対象になるのは住民税のみ。
所得税の控除分もまとめて住民税から控除されるため、ワンストップ特例制度を利用しても、控除上限額に達しない限りは、控除額に差はありません。
例えば10,000円の「ふるさと納税」をした場合
1.確定申告する場合・・・
控除対象:所得税と住民税
自己負担分:2,000円
所得税からの控除:800円
住民税からの控除:7,200円
2.ワンストップ特例制度を利用する場合・・・
控除対象:住民税
自己負担分:2,000円
住民税から控除:8,000円
控除額は結局同じということになります。
ワンストップ特例制度と確定申告のどちらを行ったとしても、基本的には控除額に差はありません。
住宅ローン控除を受けている場合は注意が必要
ただし、住宅ローン控除を受けている場合はその限りではありません。
住宅ローンの控除対象は所得税です。
ふるさと納税した後に確定申告を行った場合は、上述したように所得税も控除対象となります。
つまり、住宅ローン控除を利用しながら確定申告でふるさと納税を申告した場合、控除対象分が減ってしまう可能性があるのです。
対して、ワンストップ特例制度を利用した場合は住民税のみが控除対象のため、住宅ローン控除を利用していたとしても合計の控除額に影響はありません。
住宅ローンの残高によっては、ワンストップ特例制度を利用したほうがお得なケースがあります。
ワンストップ特例制度は・・・
1.1年間のふるさと納税先が5自治体の人
2.普段確定申告をする必要が無い人
(※上記の2つの条件を満たすことが必要です)
サラリーマンで、寄付回数の少ない方にはおすすめです。
<用意するもの>
1.ワンストップ特例制度の申請用紙
2.本人確認書類(A/B/Cパターンの中のどれか)
3.封筒、切手
1.ワンストップ特例制度の申請用紙
ワンストップ特例申請書
記入例
2.本人確認書類(A/B/Cパターンの中のどれか)
Aパターン
1. マイナンバーカードの写し(※両面)
Bパターン
1. 番号通知カード(写し)もしくは住民票[マイナンバー記載あり](写し)
2. 運転免許証(写し)もしくはパスポート(写し)
Cパターン
1. 番号通知カード(写し)もしくは住民票[マイナンバー記載あり](写し)
2. 健康保険証および年金手帳など、提出先自治体が認める公的書類2点以上の写し
3.封筒、切手
(※1つの自治体へ複数寄付された場合、まとめての送付が可能)
用意した申請書類を、ふるさと納税を行った先の自治体に送付します。
申請期限は、ふるさと納税を行った翌年の1月10日(必着)です。
この期限までに、不備の無い状態で自治体へ到着するようにすれば、自動的にふるさと納税の控除が受けることができます。
注意事項のまとめ
ワンストップ特例制度の上限自治体数は5自治体です。
同じ自治体であれば複数回ふるさと納税を行っても1としてカウントされます。
ワンストップ特例制度を申し込んだ場合、控除対象となるのは住民税のみです。
でも実質控除額に差はありません。
確定申告を行った場合、たとえワンストップ特例制度で申請していたとしても控除は無効になります。
「寄付金税額控除に係る申告特例申請書」は、翌年の1月上旬(10日)までに各自治体に到着するよう送付しなければなりません。
ワンストップ特例制度は多くの方にとってふるさと納税がより使いやすくなる、魅力的な制度です。
別途、確定申告をする必要がない方、5自治体以下の少ない件数でのふるさと納税を検討している方は、ぜひワンストップ特例制度を利用しましょう。
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